有名建築家に依頼して注文住宅が出来るまで

ローコストではないものの、予算ぎりぎりのこだわりの家造り。完成までの苦労話や注意点などをご紹介。2015年8月完成しました。

家づくり振り返り 意匠編 その1



旦那です。

書く書く詐欺になりそうだった意匠周りについての振り返りです。

 
本当はもっと序盤で触れておきたかったんですけど、当時なかなか時間が取れず書けなかったのでその辺も合わせて書いておきたいと思います!
 
やっぱり我が家で一番特徴的なのは、外観が真っ白で、外から見て窓が一切ない点ではないかと。
初めのプランでは外から見て窓があったりもしたんですけど、結局無くしてしまいました。
 
いくつか理由があります。
 
ひとつは、
サッシは世代感が出やすい
ということ。
 
日本のサッシってとにかくダサい。
 
コストのかかり具合がひと目で分かる部分だったりもするので、自然と他との余計な比較対象になったりして、精神衛生上よろしくないのでもう隠してしまおうと。
ただの真っ白い箱ならダサいも何もないかなとも思ったり。
ですが、ただの真っ白い箱は、予想を遥かに超えてインパクト大でしたw
家に見えないw豆腐でした。
 
あとは単純にサッシの雨だれがもう本当に嫌いだっていうのがあります。
隠しちゃえば一切外から見えなくなるから、これも精神衛生上とても良い。
 
 
2つ目は、
私生活を見られたくないというのと、不用意に他人の気配を感じたくない
という点。
 
我が家は南向きで前面が道路なのですが、近くに学校があったり、大通りの抜け道になっていて、道路の太さの割に交通量がなかなかのもんでして、
風呂から上がって下着だけでリビングに入るのが当たり前だったりする私にとってはプライバシーの確保は絶対条件。
 
プライベート空間だと思っているのに、知らない人が横切るなんてちょっとねと。
 
3つ目は、
近くに高い建物がないので視線は抜けるのですが、見たいと思える景色とは程遠いこと。
 
実家では、庭の奥にお隣さん家の窓が見えたのですが、
その窓から漏れてくる明かりと人の気配が、子供の頃の記憶として強烈に残っています。
別に見たいわけじゃないけど気になるから見てしまうというか。
なにしてるのかな〜とか想像するのも悪くはなかったですけど、決していいもんでもなかったっす。
 
観たいものがあれば、外に開いた家を作ったと思います。
湖畔とか高台からの景色とか海辺とか森とか。
観るものが無いから坪庭を作ったという昔の人の気持ちがわかるような気がします。
 
4つ目は、
 
大開口を木造で実現するための構造的制約を回避するため
というのも大きな理由の一つです。
 
そして最後は、
観るに堪える変化を感じ取れる家にしたかったから。
 
黒松に積もる雪
紅葉したもみじ
カーンと気持ち良い音を立てるししおどし
窓から眺める星
実家の外を眺めての気持ち良いな〜と感じた部分だけを取り込みたいなーと。
 
庭が欲しいと言うより変化が欲しいんです。
変化がないと退屈で死んでしまうでしょう。
同じ変化なら心地よい変化に囲まれて暮らしていきたいよね、という。
 
昔はテレビみたいな刻々と変化していく退屈を埋めるものがなかったから、庭が進化したのかなと考えたりします。
 
テレビがあれば、退屈は凌げるから庭なんていらないと切り捨てられるようになり、次はウェブがあればテレビなんていらないと切り捨てられるようになり、、、
 
合理的に考えれば考えるほど、ゆったりした時間軸が長いものが先が淘汰されていくけども、
それぞれに良い所があるのだから、もっとダイナミクスがあってもいいじゃないか。
カーテンで外の景色を隠すなんて、なんてもったいない。
 
欲張りなので全部欲しい!
ちゃんと庭を作って落ち着いた時間も贅沢に楽しもうではないか!
 
そうやって我が家の外観は形作られて行きました。
 
時間帯による光の変化
庭の中で反響する雨や吐水口から流れ落ちる水の音
風に揺れる木
成長する木
舞い降りる雪
反射する水の波紋
 
白い壁と大開口の窓は、毎日変化を鮮明に伝えてくれています。
 
と、外観だけなのにこんなに長くなってしまった。。。
 
要約すると、
我が家は、町並みとか、その土地の文脈とか言われるものを一切無視して
ひたすら私の欲望を満たすために作られた暴力的な外観となっておりますよ!
というお話でした! 
 
続きはまた次の機会に。
 
それでは!
 

 

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