有名建築家に依頼して注文住宅が出来るまで

ローコストではないものの、予算ぎりぎりのこだわりの家造り。完成までの苦労話や注意点などをご紹介。2015年8月完成しました。

建築家選び その1 〜背景〜



初めまして。旦那です。

妻が、建築家探しの話は私選んでないから書けないということでバトンタッチされました。

私の家が欲しい理由が前の記事で結構雑にまとめられてしまっていたので、まずはちゃんと背景を書いておきます(笑)

早速参りましょう。

はじめに

元々建築好きというのもあり、家ネタを会話に持ち出すのは専ら私の役でした。

『家具が映えるような家に住みたい』

そんな話を日頃からよく妻にしていました。

昭和の名残を引き継いだような量産型の賃貸住宅によく見られる安いフローリングやサッシ、無駄な模様や装飾が施された建具やクロス、利便性だけのためにつけられた巾木など、上げたらキリがありませんが、とにかくテキトウなのが好きじゃなかったんだと思います。

 

建築への憧れ

ずっと持ち続けてきた建築への憧れがなければ、きっと一戸建てを有名建築家に依頼して建てるなんてありえなかったはずです。

 

私自身、建築とは無縁の職種の人間なのですが、なぜか高校の友人に家具作りや建築関係の仕事に就きたいと進学していった人達が多く、その後ろ姿を見て、知らず知らずのうちに影響を受けていたんだと思います。いつの間にか私も建築・家具好きになっていました。

(もう十数年前ですね…。歳を取るのは早い…。)

 

建築雑誌を読み漁り、インテリアショップに買わないのに行くのが趣味になり、見れば見るほど知ることになるその奥深い世界にハマっていきました。

建築のどういうところが好きか?

そんな建築のどんなところが好きかというと、雰囲気が作り出せるところです。

 

昔から夢はなんですか?と聞かれるたびに子供と家が欲しいと言っていました。

しかし、東京へ出て見た現実はどれも残酷でした。

実際の家の価格と、よくある一般的なサラリーマンの収入を見比べる度に感じるギャップに、家を買うなんて無理だと思う気持ちは強くなる一方。

建築のことは、変わらずずっと好きなままでしたが、それが家を買うという行為にリンクすることはありませんでした。

その後、そんな私も就職し、妻と出会い、結婚。

同棲を機に当時勤めていた会社の独身寮も出ることになり、

高い家賃を払いながら住む賃貸住宅への不満も募り始めた頃でした。

 

リノベーションブーム

私たち夫婦はリノベーションブームに遭遇することになります。

blue studioを始めとするリノベーション中心の設計事務所の存在感がかなり大きくなり始めた頃です。

ブルースタジオ:blue studio

当時、前述の家具が映える家という課題への答えに対し、よくある新築の家の仕上げに疑問を持ち続けていた私にとって、その真逆を行くような洗練された雰囲気に、かなりの衝撃を受けたのを覚えています。

今見てもとてもかっこいいですね。

安く中古マンションを買って、部屋を自分に好み合わせてリノベーションすることで予算も圧縮できる。

そんなフレコミも相まって、まるでユートピアでも見つけたかのように目を輝かせながらリノベーション写真を見ていました。 

 

打ち砕かれる期待

ちょうど良いタイミングで近所でblue studioがオープンハウスをやるということで妻とお邪魔させていただきました。

 

現地に到着して、私が抱いていた期待は早速崩れ去りました(笑)

ホント早かったー(笑)

まず最初に感じたのが外観の汚さ。

中古を買うという現実を私は全く理解していませんでした…

汚い外壁やサッシを見ていきなりテンションがダダ下がり…

 

しかし、そこはblue studio。

ビビりながら中に入ると、そこにはよく写真で見ていた内装が広がっていました!

無垢材の床に綺麗な塗り壁。

 

まずは一安心…

 

ですが、その喜びも長くは続きませんでした。よく中を見てみると前述のサッシや、コストダウンのためにグレードを下げたであろうキッチンなど、これがコストコトロールに失敗した結果なのかと思えるような箇所が随所に。見えてくるのは理想と現実のギャップばかりでした。

 

さらに、現地にいた担当者に話を聞くと、設計料は最低500万円は見ておいた方が良いとのこと。※3年前の当時の話なので現在の正確な情報はわかりません。

 

そこからさらに調べると、リノベーション費用で自分が納得がいくレベルにするには1000万円以上は確実に予算化しておく必要があること。

結局リノベーションも、理想を追い求めてしまうとかなりの費用がかかってしまうことがわかってきました。

他のリノベーション会社も回ってみましたが、どこも大差はなく、逆に中古住宅リノベーションを取り巻く闇の数々が次々と見えるようになり、やはりユートピアなどなかったのだと、徐々に現実へ引き戻されていくのでした。

 

一戸建ての機運高まる

中古リノベーションリスクに完全に尻込みしてしまった私たち夫婦は、私の転職のタイミングとも重なり、持ち家思考から完全に遠ざかってしまいました。

転職でさらに持ち家リスクを強く感じるようになってしまった私たちでしたが、転機が訪れます!

詳しくは妻の記事をどうぞ。

 

 

shirobako.hatenablog.jp

shirobako.hatenablog.jp

 

最終的なトータル費用が安くなるというだけで、

「あれ?意外と家って建てれるんじゃないか?」

なんて火がついた私たちは、早速検討を開始。

 

(なぜそんなことを思ってしまったんだ…)

 

初めのうちはマンションも候補には入っていたものの、私の実家が一戸建てで馴染みがあることや、やはり上のリノベーションの件がトラウマになっていたのでしょう…。マンションは実際の価値よりもだいぶ高いという現実も相まって、早々に一戸建てを買うという決断を下した我々は、建築家探しをついに開始することになるのでした。

 

最後に

ずいぶんと長くなってしまったので今回は一旦この辺にします。

完全に謎の自己紹介とリノベーションdisっぽい前置きになってしまいました。

建築家選びまで辿り着けずすみません。

今回の内容では、私がどんな家が目指したのか全く伝わらなかったと思いますので、次回はより具体的に、マニアックな建築ネタも交えながら、建築家選びのポイントについてご紹介していきたいと思います。

 

(こうやって書いてみると、いかに自分たちが家造りの経済的な側面ばかりに振り回されてきたがよくわかりますね…。お金って大事ですね…。)

 

それでは。